農学研究科 食品生物科学専攻食品健康科学講座 教授
1997年 東京大学医学部医学科卒業(MD)
1998年―2007年 米国Virginia大学留学
インターン+脳外科レジデント(1999-2002)
神経科学大学院博士課程(2003-2007)、PhD in Neuroscience
2007年―2013年 群馬大学生体調節研究所代謝シグナル解析 助教
2013年―2019年 同 准教授
2019年― 現職
生活習慣病は、世界に最も大きな疾病負荷をもたらしています。生活習慣病の原因は生活習慣、特に「食べる」という行動にあります。そこで、「なぜ食べるのか」に着目し、脳を中心とした臓器連関による食行動の制御メカニズムの解明を進めています。生体恒常性を維持するために食べる「栄養」に着目し、各臓器の需要や食事による供給を伝える「代謝シグナル」を、脳が感知して「いつ、何を、どれだけ食べるべきか」を判断し、食行動を制御するメカニズムの解明を進めています。特に、三大栄養素ベースの食欲調節を中心に研究しています。また、栄養素ニーズを変える末梢臓器の代謝が、食行動に与える影響も検討しています。
こういった研究を通して、「食べる」を調節する生体メカニズムを解明し、その機序に作用する天然物(食品成分)や人工物(医薬品)を見つけ、健康的な食生活をサポートするツールを社会に提供することにより、生活習慣病を撲滅し、健康寿命の延伸を達成することを最終目標として、研究を進めています。