地球環境学堂 資源循環学廊 教授
国内の中山間地地域や東南アジア諸国における持続的な農村開発に関する研究を行っています。地域にある資源(人,文化,自然,歴史など)を有効に活用し,外部からの投資に頼ることのない発展の在り方を模索しています。元々,地域に住む人々は長い歴史のなかで自然との応答を繰り返しながら最もその場所に適した生き方を選択してきました。この生き方が近年の急激な都市化や貨幣経済の流入により,急激に変化したため,災害や外部経済に脆弱な形へと変貌しています。地域資源を再度見直し,豊かな暮らしを取り戻すために,現地の人々と協力しながら研究を行っています。
フィールド調査も積極的に行っています。これまでにアジアで調査で訪れた国は,インドネシア,ベトナム,ラオス,カンボジア,タイ,フィリピン,マレーシア,ブルネイ,ネパール,インド,モンゴルです。国や地域によってそれぞれ人々の暮らしや自然とのかかわり方も異なりますが,その中で通底する共通性も探して研究を行っています。
また,現地調査だけでなく,地理情報を分析するGISなどの技術を高度に援用しながら分析なども行っています。現在はアカデミックな成果だけを生み出す研究だけではなく課題解決型の調査研究に取り組んでいきたいと考えています。