Graduate School of Letters
kyoto-u.ac.jp日本の近代受容に対する関心から、博士後期課程の2年目以降、昭和期の文学と美術との交渉、とりわけ、戦前を代表する文芸批評家・思想家である保田與重郎(1910-1981)と美術との相関に着目し研究を行っています。昨年度末にこれまでの研究成果を博士論文としてまとめ、京都大学に提出しました。
今後の研究では、亀井勝一郎(1907−1966)や中谷孝雄(1901−1995)など、保田が中心的な役割を果たしていた文芸誌『日本浪曼派』の同人達へと対象を広げ、彼らの美術受容や民藝運動をはじめとする同時代の美術に与えた影響などを考察することにより、先立つ時代からの伝統や地域性と西洋由来の近代性との調和ないし対立の実相を明らかにしていければと構想しています。
あわせて、日本近代におけるホテルの発展に着目し、美術がどのように利用されてきたのかを考察することによって、西洋化の地方への波及の様相やそれらに対して美術が果たした役割についての検討にも取り組んでいます。