白眉センター 特定准教授
研究の出発点は、歴史の書き方に対しての純粋な疑問です。アメリカやヨーロッパで生活してみると、世界を語る物語が、常に彼らの視点を基軸にして紡がれているのを否が応でも意識せざるを得ません。私の研究の目的は、ひと言で言えば、日本についての歴史的言説の一部が、実は西欧の文脈で形成されていることを明らかにすることでした。前近代の「殉教」という現象は、そのことを明らかにするのに好適な題材でした。今はさらに、歴史の書き方や考え方が、もっと広い文脈でどのような意味を持つのか考えています。
現在、歴代白眉プロジェクトの中でも最初のキリスト教思想/史を扱う研究者として、京都で生きています。
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フランス語の処女作(単行本・2020年刊行)の書評が出ています。
【仏語】"ASDIWAL: Revue genevoise d’anthropologie et d’histoire des religions" No. 16 (2021) https://www.asdiwal.ch/revue/pdf/no16/Asdiwal16-ComptesRendus14.pdf
【日本語】日仏東洋学会『通信』vol. 45(2022) http://www.classics.jp/sofjeo/tsushin/vol45.pdf
日本語の近刊(単著)の書評も出ています。
毎日新聞(2023年4月1日)「今週の本棚」(本村凌二・東京大学名誉教授による)https://mainichi.jp/articles/20230401/ddm/015/070/011000c